「日本人は英語が話せない」という海外の反応を聞くと、まるで日本人は英語力がないとバカにされてるみたいで、悔しい気持ちになりますよね。
- 日本人の英語力や英語教育は海外と比較してどう違うか気になる
- 日本人が英語を話せない理由を知りたい
- どうしたら英語が話せるようになるか知りたい
学校で英語を勉強したのに話せない。どうしたら英語が話せるのか、留学でもしない限り、日本で英語を学ぶのは無理なのかと悩みますよね。
実は、話せない原因を知って学習法を変えれば、独学で日本にいながら英語がペラペラになるのも不可能ではないのです。
日本人が英語を学習しても話せないのは、決して英語の能力がないからとも限りません。
ただし、英語が話せない原因をよく理解しないまま、学校と同じ勉強法で続けても上達しないでしょう。
そこで、なぜ日本人が英語が話せないのか、3つの原因と5つの英語教育の問題について解説します。
スポンサーリンク
日本人が英語を学習しても話せない3つの原因
日本人は、英語を少なくとも中学校から高校卒業まで6年間も勉強してきたのに、英語が話せない人がほとんどです。それには、英語の勉強法がどうこう以前に、そもそも大きな原因が3つあります。
- 英語を話す環境と必然性がない
- 日本と英語圏では文化背景と言語が違い過ぎる
- 学校には海外経験がある英語の先生が少ない
英語を話す環境と必然性がない
日本人が英語を話せない理由を専門家が論文で書いたりしてますが、そもそも英語が話せないのは、話せなくても困らない環境にいたからです。
今までは、日本で英語を学ぶメリットを日本人が感じることがあまりなかったのです。
日本人は学校で英語を勉強してきましたが、一般的に日本の日常生活や仕事の場面で英語を話す機会はありません。だから、英語が話せたという達成感を味わう機会もそんなにあるわけではありません。
英語を話さないと生きていけない環境にあるなど、やらざるを得ない必然性があれば誰でも話せるようになるものよ。
そういえばさ、オランダ人やスウェーデン人、フィンランド人とかは英語がすごく上手なんだけど、なんで?
それはね、英語の教育レベルが高いというよりも、生活環境にあるの。
オランダや北欧の国では、テレビのドラマや映画が吹き替えや母国語の字幕なしで放送されるので、生活の中で幼少の頃からネイティブの英語を聞いて育ちます。
つまり、幼少の頃からネイティブの英語に馴染みがあるから話せるの。
日本と英語圏では文化背景と言語が違い過ぎる
英語の歴史は、ヨーロッパの歴史と関係が深いことから、言語の構造や語彙も似ています。だから、ヨーロッパ圏の人にとって英語は学びやすい言語です。
一方で、言語の歴史背景や文化が全く違う日本人にとって、英語の学習が難しいと悩むのは当然のことなのよね。
英語学習において、文化背景の違いが原因で生じる問題は5つあります。
- 文化の違いで英語に訳せない表現がある
- 日本語の曖昧さは英語でNG!曖昧だと伝わらない
- 英語は日本語と文法構造が根本的に違う
- 日本語には「冠詞」がないので理解に苦しむ
- 英語と日本語は発音が違う
文化の違いで英語に訳せない表現がある
英語と日本語は文化の違いによって、同じ言葉や表現がないことがあります。
例えば、日本語の「よろしくお願いします」とか「お疲れ様」という言葉は英語にはありません。
じゃあ、どうしたらいいの?
それはね、英語を学習するときは、英語を日本語に訳さないで、英語は英語で理解することなの。
言語は歴史と文化背景が密接に関係しています。
英語と日本語は根本的に違うので、英語を日本語の発想で考えるのは、そもそも無理があるのよね。
英語を英語で勉強して、英語の発想で考えれば、間違いなく英語力は飛躍的に向上します。
ひぇ〜。そんなの難しいよ〜!
そうね。小さな子供や、ある程度の英会話ができる人ならまだしも、それではレベルが高すぎて、ますます英語が嫌いになりそうよね。
まずは、文化の違いが言語にも影響することについて、理解を深めることから始めてみるのがおすすめです。
日本語の曖昧さは英語でNG!曖昧だと伝わらない
英語にも「多分(maybe)」などの曖昧さを表す単語や表現があります。
ここで言いたいのは、「誰がどこで何をした」と、説明で必要とされる具体的な情報が曖昧になると、英語は通じないということです。
日本は単一民族国家と言われ、日本人は基本的に同じ文化で同じ教育を受けて育ちます。
例えば、基本的に同じ文化の中で育つ日本人は、共通認識があるので、主語がなくても誰のことを話しているのかわかるよね。
日本人は基本的に「空気を読む」文化です。「あ・うんの呼吸」が存在する日本では、主語や言葉を省略したり、曖昧にしたりしても話が通じるのです。
一方で、欧米圏の国は多民族が共存していて、異なる文化や宗教を持っている人達が暮らす社会なので、英語は主語がないと誰のことを話しているのか混乱します。
日本人同士が会話しているのを外国人が見て驚くのよね。
「主語がなくても誰のこと話してるかわかってるのが不思議」って(笑)
英語は、そもそも共通認識がないことが前提の文法構造になっていることから、「誰が何をしたか」曖昧さを無くして誰にでもわかるよう、明確に言語化して伝えることが求められるのです。
英語は日本語と文法構造が根本的に違う
日本語は、主語や動詞の順番を変えても通じる独特な言語です。でも、英語は違います。
例えば、日本語で「私は英会話スクールに行きます」を「行きます。英会話スクールに」と主語を省略して、さらに語順を変えても、聞いている人は誰が何をしたのか理解できますよね。
一方で、英語はルール通りの語順で伝えないと、何を言ってるのかさっぱりわからなくなるの。
「私はABC英会話スクールに行きます」を英語で言うとこうなります。
I go to the ABC English school.
(私はABC英会話スクールに行きます。)
もし、主語を省いてさらに語順を変えて言ったとします。
ニャンじゃこれ? NGだニャン。
The ABC English school went to
何がなんだかわかりませんよね。
日本語には、助詞という品詞が存在します。助詞の「て・に・を・は」を使うことで、語順を変えても意味が通じる役割を果たします。つまり、日本語は語順が柔軟な言語なんです。
ところが、英語には助詞という品詞はありません。
英語は、動詞の後に前置詞がなければ助詞を伴う役割を果たすなど、ルールが決められています。だから、語順を変えると意味がさっぱり通じなくなるのです。
英語学習で日本人が悩む英文法の問題については、後で詳しく解説しますが、英語を学習するときは、日本語と語順のルールが本質的に違うことを理解しておく必要があります。
日本語には「冠詞」がないので理解に苦しむ
冠詞とは、「a」とか「the」のことです。そもそも日本人には冠詞の概念がないので、誰しも理解に苦しみます。
日本のように「空気を読む」文化がない英語圏の国では、冠詞があることで曖昧さをなくし、物事を正確に伝えることが必要とされます。
例えば、マナブ君が海外旅行で美術館を訪れて、一枚の絵をすごく気に入ったとします。
美術館のスタッフに「(絵の)写真を一枚撮ってもいいですか?」と聞くとき、英語では何と言う?
え〜っと、”Can I take the picture?”
なるほど。そうすると、スタッフはびっくりして”No”と言うと思うわ(笑)
え?!何で?
それだと、「その写真を持って行ってもいいですか?」になっちゃうの。
正しくは、”Can I take a picture?”
「a」と「the」では、全然意味が違ってしまうんです。
- Can I take a picture?(写真を一枚撮ってもいいですか?)
- Can I take the picture?(その絵を持って行ってもいいですか?)
利用頻度が最も多いとも言える冠詞ですが、日本の言語にはない文化なので悩まされますよね。でも、最初から完璧を目指さず、段階を経て学習していけばOKです。
英語と日本語は発音が違う
日本人は、よく「カタカナ英語」と言われますが、まず、日本語と英語では母音の数が違います。日本語の母音は、「あ」「い」「う」「え」「お」の5個です。
英語には、母音が26個あります。
例えば、日本語の「ア」の音は「あ」一つです。ところが、英語は「ア」の発音だけでも5種類あり、発音記号は「ʌ」「æ」「ɑ」「a」「ə」で表記されます。
母音だけでなく、「L」と「R」のように、日本人にとってはない発音もあります。
また、日本語と英語では、何を「ひとかたまりの音」と考えるのかが違います。
これを「音節(シラブル)」と言うのだけど、この音を区切る一つの音節(シラブル)が、発音のリズムを作るの。
例えば、英語の「English」という単語と、日本語で「えいご」という言葉の音節(シラブル)は下記のようになります。
「English」の音節 | En・glish |
---|---|
「えいご」の音節 | e・i・go |
日本語の音節(シラブル)」は、「(あ・い・う・え・お)の母音」だけ、あるいは「子音+母音」です。
一方で、英語には、「母音」だけ、「子音+母音」、「母音+子音」、「子音+母音+子音」、「子音+子音+母音+子音」など、さまざまな複雑なパターンの音節(シラブル)があるのです。
学校には海外経験がある英語の先生が少ない
日本人が英語を話せない原因の一つに、学校での英語教育の問題がよく指摘されます。
英語を本質的に学ぶなら、英語は英語で授業を受けて勉強するのが最良の方法ではあります。
でも、英語で授業を受けるのは現実的に難しいし、基本的に学校の英語の先生は日本人よね。
学校には外国語指導助手(ALT)もいますが、あくまでも補助的な存在で、うまくALTを活かせているかどうかは疑問です。
仮に、英語の先生が日本人でも、海外経験が豊富な人であれば、英語をもっと本質的な観点から教えられるかもしれません。
学校の先生の中には素晴らしい英語力と専門知識を備えている先生もいます。
でも、多くの学校の先生は、大学を卒業してすぐ先生になっているので、経験不足なんです。
そして、日本人の発想で作られた英語の教育プログラムをもとに英語を教えます。
そうすると、どんな問題があるの?
英語の本質から離れた教育になってしまうの。
結果として、それが英語の学習でつまずく原因にもなるってわけ。
じゃあ、日本の英語教育は意味ないのかな…?
日本の英語教育はゴミだとか、間違いだとか言う人もいますが、決して学校の英語教育の全てが間違っているわけでもありません。
例えば、勉強してきた語彙数は比較的多いとも言われているの。
語彙力は英語を学ぶのにとても重要よ。
また、日本人が英語を筆記体で綺麗に書けるのを、英語圏の国の人が見て驚くこともあります。実は、決して英語の教育レベルが低いわけでもないのです。
日本の学校の英語教育における5つの問題点
では、学校の英語教育は何が問題なのかですが、そもそも教科書の内容が面白くないというのもあります。教科書から学校の勉強法まで、英語教育の5つの問題点を具体的に解説します。
- 受験勉強に偏って会話の訓練が少ない
- 英語のテストの正解は一つだけ
- 減点方式の教育が失敗を恐れる原因に?
- 英単語の勉強法は間違い?辞書の使い方に注意
- 英文法の教育が英語で話すことを困難にしている
受験勉強に偏って会話の訓練が少ない
日本人は中学生から高校生までの6年間で、約800時間くらいの授業を受けて、約2,200〜3,000語くらいの英語の語彙を勉強してきています。
実は、日常英会話が話せるだけの語彙の知識は十分にあるはずなの。
問題なのは、中学校や高校では、大学受験のための英語の授業が中心で、会話のための学習が圧倒的に不足していること。
また、大学受験の延長線上にある英語教育のゴールは、就職活動で持っていると有利とされる資格の「英検」や「TOEIC」でハイスコアを取得するためです。
英検には、多少スピーキングのテストがあるかもしれませんが、日本人の英語学習者が一般的に受験するTOEICのテストにはスピーキングのテストはありません。
英語は、「読む・書く・話す」の全てをバランス良く学習しないと習得できないものなんです。
英語のテストの正解は一つだけ
学校では、あくまでも英語の教材である教科書に出てくる、試験範囲の英単語や表現のみがテストの正解とされています。
でも、現実の世界は、教科書通りではありませんよね。
英語の「正解」は一つではないのです。
例えば、テストで「彼は優しい」を英語でどのように言うか、空欄を埋める問題があったとします。
He is so ____. (彼はすごく優しい)
試験範囲として学んだ英単語が”kind”であれば、回答は”kind”を求められます。
でも、「優しい」という単語は複数あります。
- He is kind.(行動の親切さや優しさ)
- He is sweet.(スラングで「優しい」)
- He is gentle.(人を傷つけない紳士的な優しさ)
- He is nice.(人柄が優しい)
- He is caring.(面倒見がいい優しさ)
- He is friendly(友好的な優しさ)
すぐ思いつく、「優しい」という表現を挙げただけでも、これだけあるのです。それなのに、テストの回答では、一つだけが正解とされてしまうのです。
ただし、どの単語も微妙に違うニュアンスがあるので、前後の文脈やストーリーによっては、適切な単語が違う場合もあります。つまり、本当にどの単語が適切かは、上記の設問だけではわからないのです。
減点方式の教育が失敗を恐れる原因に?
日本の学校のテストの解答用紙には、正解か不正解しかありません。
減点法の教育で、満点を基準として、不正解の点数を100点から引いていく教育です。
そのためか、日本人は間違いや失敗することに抵抗を感じる傾向があります。
間違いや失敗を恐れることは、語学を学習するためにはデメリットなの。
現実の社会では、何が正解かわからないことや、正解・不正解ではないことだらけですよね。
海外では、何か教育が違うの?
まず、アメリカは加点方式なの。100点が必ずしも満点ではないんだ。
え?それ、どういうこと?
例えば、日本の10段階評価みたいにアメリカもA~Fで評価されるけど、A+という成績もあるの。日本もテストの点数だけで評価されているわけではないけど、ちょっと違うの。
なるほど、いいところをプラスして、評価していくってことか〜。
あと、欧米の国の教育では、「どのような考えを持っているのか?」が重視されるの。だから、語学の学習法も同じで、ディベートしながら語学力を身につけるのよ。
正解か不正解かを気にせず、自ら考えを伝えて主張することや、コミュニケーションを取ることに慣れているのですね。
言語は使って学ぶのが基本。しかし、日本人は間違いを恐れるあまり、英語を上達させる可能性を失っているのです。
英単語の勉強法は間違い?辞書の使い方に注意
英単語の勉強法には3つの問題があります。
- 英単語を暗記する勉強法は効率が悪い
- 難しい英単語を勉強している
- 英語の教科書には実際に使わない表現がある
英単語の勉強法は、決して間違いでもありませんが、本質的に英語を学ぶのに適切とは言えません。
英単語を暗記する勉強法は効率が悪い
学生時代の英単語の勉強法は、どのようにしていたでしょうか?
えっと、ノートに同じ単語を何度も続けて書いたり、単語帳を使って勉強してたなぁ。
それって、まるで漢字やひらがなを覚えるための、日本語学習を英語でやってるみたいじゃない?
確かにそうかも…。その勉強法は何か問題あるの?
日本語と英語は本質的に違う言語なのに、英語を日本語の勉強法と同じように無理やり当てはめて勉強しても、効果的な学習法とは言えないのよね。
英語の学習を日本語と同じ方法でやるのは、そもそも無理があるんです。
さらに、英単語を一つずつ単語帳で暗記することも適切な英語の学習法とは言えません。
じゃあ、何か良い英単語の学習法はあるの?
英語の学習は、単語を一つずつ暗記しようとするのではなく、文章で前後の文脈から学ぶのがおすすめです。
このとき、一回で覚えようとしないで、反復するのが効果的です。英語に繰り返し触れることで身につけていきます。
英語は学んでから使うのではなく、使いながら学ぶものよ。
英語学習法でおすすめなのは、実践的なコミュニケーションのやりとりで英語を習得することです。
まずは、コミュニケーションで必要な表現を調べてアウトプット。わからないことがあれば、調べて正しい情報をインプットします。これを繰り返すことで英語は必ず上達します。
難しい英単語を勉強している
英語ネイティブの日常英会話では、意外にも簡単な英単語を使って話されています。ところが、中学校や高校の英語の教科書には、普段使わない難しい英単語も出てきます。
例えば、中学生は”belong”という単語を学校で習いましたが、belongには下記のような意味があります。
- (物が)(人の)所有物である
- (人が)(国・団体・組織などに)所属する
- (物が)(国・団体などに)帰属する
例えば、「マーケティング部に所属しています」と言うときは、何て言う?
“I belong to the marketing department.”かな?”
正解!でも、日常会話なら、もっと簡単な表現でも言えるわ。こんな風に。
“I work for the marketing department.”
この方が会話として自然なの。
他にも、中学校の教科書にはない単語ですが、こんなことがあります。
例えば、「私は電車で通勤しています」と言いたいときはどうする?
辞書を使って「通勤」って調べる!
辞書で調べたら”commute”って出てきた。ってことは…、
“I commute to work by train”かな?
正解。でも、日常会話でよく使われる表現は、もっと簡単な単語を使ってるんだ。こんな風に。
- I use the train for work.
- I take the train to work.
文章やビジネスシーンでは、難しい単語を使う場合もありますが、日常英会話では、難しい単語を使わないで簡単な単語を使う方がむしろ自然です。
中学校や高校の教科書には、フォーマルな表現や、普段の日常会話ではあまり使わない専門的な単語がよく出てくるんです。
だから、英単語は、日本語の発想のまま辞書で直訳を調べるのではなく、簡単な表現を選んで話すのがコツです。
英語の教科書には実際に使わない表現がある
教科書には、たまにしか使わない、もしくは使わない英単語や表現も出てきます。
例えば、昭和生まれの人の中には、中学生の頃に、”How do you do”というフレーズを習った人もいるのではないでしょうか。
でも、“How do you do”は、昔のイギリスの貴族が初対面で挨拶するときに使うイメージなんです。
このフレーズの意味は「ご機嫌いかが?」が近いニュアンスですが、現在はほとんど使われておらず、イギリスでたまに聞く程度。
今はこの表現は教科書にはないとも言われますが、過去には、100年以上前に使われていた、現代では使わない化石のような英語表現が教えられていたのです。
英文法の教育が英語で話すことを困難にしている
英語を学習するのに文法は大切ですが、学校で教わる文法が原因で弊害も生じています。英文法の教育の問題は、下記の3つです。
- 英語の5文型の概念がわかりづらい
- 「英語は後ろから訳す」は間違い
- 文法的には正しいけど不自然な英語表現が多い
英語の5文型の概念がわかりづらい
学校で英語は1文型は「S(主語)+V(動詞)」、2文型は「S(主語)+V(動詞)+O(目的語)」など、5つの文型を習いましたが、とてもわかりづらいのです。
「O(目的語)」って何なのかよくわからない。「C(補語)」になると、もう意味不明。
英語の文法構造を理解することは大切ですが、文型はあくまでも後づけの理論に過ぎません。
日本語を話すとき、「主語」や「動詞」って考えながら話さないよね。英語も同じだから、とらわれなくて大丈夫。
実は、この5文型は明治時代にイギリスから日本に入ってきた文法の解析手法ですが、現在はイギリスでも使われていなければ、他の国の英語教育でも使われていないのです。
古典としても残らず、英語圏の国では文法学者でない限り誰も知りません。現代の英語は、学校で学んだ文型に当てはまらないものも多いんです。
「英語は後ろから訳す」は間違い
学校の英語の先生の中には「英語は後ろから訳す」と教える先生もいました。
後ろから訳して前に戻るって難しくない?
前に言ったことを「何だっけ?」って忘れちゃうよ。
後ろから前に戻ってたらリスニングが追いつかないし。
そうだよね…。こんなの無理だよね。
これでは、誰でも挫折しちゃうわ。
英語は、前からでも後ろからでも途中からでもなく、聞いた語順通りに絵を描きながらシーンを映像化するのがコツです。
日本語と英語は根本から違う言語なので、英語は英語の発想で理解するのが理想的です。
文法的には正しいけど不自然な英語表現が多い
日本の英語教育で生じる問題は、間違っているというより、「文法的には正しいけど、使わない表現や、不自然な表現が多いこと」です。
昭和生まれの人の中には、”This is a pen”って習った人もいるかもしれません。
これは、「S(主語)+V(動詞)+C(補語)」の文型に当てはめたもので、さらに可算名詞なので「a」が付くことを説明できる例文です。
でも、一目見て「ペン」って明らかにわかるから、まず”This is a pen”なんてあまり言わないよね。
This is a penは、文法的には正しいのですが、あまり実用的ではない例文です。これは、日本の典型的な英語教育を象徴していると言えます。
英語の文法構造を理解することは大事ですが、文法的に正しいけれど、不自然な英語を話しているのは日本人の特徴的な問題点です。
実は、英語ネイティブは、意外に誰でも知ってる簡単な表現で話しているんです。それに気づけば、英語はそんなに難しいものではないと感じられるでしょう。
まとめ
日本の学校で、英語の勉強を日本語の勉強に当てはめた教育を受けてきたことから、大人になっても日本人は英語を学習するときに悩みます。でも、英語の学習を基礎からやり直せば、あなたもメキメキと英語が上達するので、社会人になってから英語学習を始めても決して遅くはありません。ぜひ、トライしてみてください。