日本語で「楽しもう」って言う感覚で、Let’s enjoyって言ったらアメリカ人の知人が微妙な顔してたの。これって変な英語表現なの?
う〜ん、確かに”Let’s enjoy”だけでは、英語として不自然なんだ。
- Let’s enjoyは英語ネイティブが使うのか知りたい
- 「楽しもう」と言うときの表現や適切な使い方を知りたい
”Let’s enjoy”は、広告のキャッチコピーなどでよく見かけるし、日本人なら誰しも思わず言ってしまいそうになるフレーズです。
なぜ、微妙な顔をされたのかや、「楽しもう」と言うときの英語表現について詳しく解説します。
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Let’s enjoyは使わない英語表現?
まず、”Let’s enjoy”だけでは英語として不完全なの。もし、このフレーズを使うのであれば、enjoyの後に具体的に何を楽しむか目的語を入れないといけないんだ。
例えば、Let’s enjoy dinner(夕飯を楽しんで)は、どのような楽しみ方をするのか文脈が明確なので、適切な英語表現として使われます。
でも、実は英語ネイティブはそもそも”Let’s enjoy〜”というフレーズをあまり使わないんだよね・・・。
え?!何それ?どういうこと?
英語はそもそも日本語とは違う概念を持った言語なので、日本語の発想と同じように使うと微妙におかしくなってしまうんです。
日本人は、日本語の表現・言い回し「楽しもう」を無理やり英語にして”Let’s enjoy〜”と使っているの。それで、ネイティブにはちょっと不自然に感じられるんだ。
じゃあ、「楽しもう」って英語では何て言ったらいいの?!
決して”Let’s enjoy〜”が全く使われないわけではありませんし、”Let’s enjoy〜”を使ったお決まりの「楽しもう」の英語表現もあります。
次に、よく使われる「楽しもう」の英語表現を紹介します。
「楽しもう」の英語ネイティブ表現
英語ネイティブは、日本人が言う「楽しもう」や「楽しんで」のニュアンスを表す表現として、下記の3つのフレーズをよく使います。
単純に「楽しもう」という意味で、友達や仲間と楽しい時間を過ごすときに使われます。
Let’s enjoy ourselves
何か理由があって「楽しもう(自分たちを楽しませよう)」と言うときに使われます。
Let’s enjoy the moment
「その瞬間を楽しもう」という意味で、特定の瞬間や経験を楽しむときに使われます。
次に、それぞれがどのようなときに使われるのか具体的に解説します。
Let’s have fun
Let’s have funは一般的に「楽しもう」と言いたいときに最もよく使われる表現です。have funは楽しさを表す表現として、日常会話のさまざまな幅広い場面で使えます。日本語で「楽しもう」と言いたいときに、最も適切な表現とも言えます。
また、英語ネイティブが”Let’s have some fun”と言うのを聞いたことがあるかもしれません。
まず、Let’s have funは、単純に「楽しもう」と言っているの。具体的なアクティビティには触れていなくて、ただその場でその時間を楽しもうというニュアンスなんだ。
Let’s have some funは具体的なアクティビティを共に楽しもうという意味で、「(アクティビティ)を楽しんじゃおうよ」のようなニュアンスと、ちょっとワクワクした気持ちが高まった感情を表します。
じゃあ、funとenjoyの違いは何なの?
一般的に、funは活動そのものの楽しさや喜びの「感情」に焦点を当てています。
一方で、enjoyは活動や経験そのものの「行為・行動が楽しい」に焦点を当てて、楽しいと感じられる感情を強調したいときによく使われるんだ。
Let’s enjoy ourselves
“Let’s”は”let us”の短縮形です。集団で何か一緒にしようと提案するときに使います。ourselvesは、複数の人々に向けて楽しむことを提案しています。
“Let’s have fun
“は、単純に「楽しもう」と伝えたいときにどんな場面でも使えるのに対して、”Let’s enjoy ourselves”の表現が使えるシーンは限定されています。
限定されている?どんなときに使うの?
例えば、友人がとても悲しい思いをしていたり、何かのストレスを受けて元気がなかったり、一緒にいるグループの雰囲気が悪くて緊張感が高まっていたりするシーンなどで使われるの。
【例文】Let’s enjoy ourselvesを使うシーン
では、どんなシーンで使うのか、具体的な例を2つ紹介します。
- シーン①:コンサート会場で仕事の愚痴を聞いている
- シーン②:パーティ会場で友人同士が口論になった
【シーン①】コンサート会場で仕事の愚痴を聞いている
(今週は最悪だったよ。プロジェクトが遅れてて、毎日夜遅くまで働かなくちゃいけなかったんだ。もっと週末が長ければいいのに。)
B: Well, that concert you’ve been looking forward to is tonight, so let’s just enjoy ourselves.
(まぁ、今夜はずっと楽しみにしてたコンサートだし、楽しもうよ。)
“The week from hell”は、困難や苦難でいっぱいだった週を強調するために使われる表現で、「最悪な週」という意味で英語ネイティブの間でよく使われます。
【シーン②】パーティ会場で友人同士が口論になった
(僕に言わないでダニエルを招待したなんて信じられない。僕たち仲が悪いんだよ。)
B: Really? I had no idea you had an issue with Daniel.
(本当?ダニエルと何か問題があったなんて知らなかったのよ。)
C: Hey guys, there’s no need to argue. We came here to have fun. Let’s just enjoy ourselves, okay?
(ねぇ、喧嘩しないで。楽しむために来たんじゃない。楽しみましょうよ。OK?)
get alongは「仲が良い」という意味ですが、we don’t get alongなので「仲が良くない」という意味です。パーティ会場でAとBが口論になっているのをCが止めて、”Let’s just enjoy ourselves”(楽しもうよ)と言っています。
Let’s enjoy the moment
“Let’s enjoy the moment”は、”Let’s just enjoy ourselves”と使われるシーンが少し違います。特定の瞬間や状況を楽しむことを強調するときに使う表現です。
この表現は、瞬間の大切さや魅力に焦点を当てています。
【例文】Let’s enjoy the momentを使うシーン
例えば、特別な事柄や美しい風景を友人や家族と共有する際に使われますが、具体的にどんなシーンで使われるのか、2つの例を紹介します。
- シーン①:パーティー会場で友人と楽しむ
- シーン②:天気が良いので「(外で)楽しもう」と誘う
【シーン①】パーティー会場で友人と楽しむ
(このパーティはすごく楽しい。)
B: Yeah, let’s enjoy the moment and dance the night away.
(うん。この瞬間を楽しんで一晩中踊り明かそう。)
【シーン②】天気が良いので「(外で)楽しもう」と誘う
(今日は最高の天気だね。何する?)
B:Yeah, but I’m actually thinking of working from home.
(そうだね。でも、自宅で仕事しようかと考えてるんだ。)
A: Hey, come on. We don’t get many chances. Let’s enjoy the moment. How about taking a walk in the park?
(冗談はやめてよ。こんなにいいお天気はそうないわよ。今の瞬間を楽しみましょうよ。公園で散歩でもどう?)
いずれも日本語にすると、ちょっと照れくさい感じがする表現ですが、英語では友達や恋人などと美しい瞬間を共にするときに使われるフレーズです。
もっと詳しく”enjoy”の使い方を知りたい人は、下記の記事もご覧ください。
enjoyの使い方に注意! have funとの違いや役立つ例文を紹介
まとめ
日本語で「楽しもう」と言う感覚で、何でも”Let’s enjoy〜”を使うのはおすすめできません。しかし、ネイティブが日常的に使う「楽しもう」の表現で最も使う”Let’s have fun”はもちろんのこと、Let’s enjoy ourselves”や”Let’s enjoy the moment”のフレーズを使う適切なシーンを知っていると役立ちます。ぜひ、参考にしてみてください。