enjoyの使い方に注意! have funとの違いや役立つ例文を紹介
マナブくん
「旅行でハワイに行って泳いで楽しかった」って英語で言いたいんだけど、”I enjoyed swimming in Hawaii.”でいいのかな?
この記事はこんな人におすすめ
- enjoyの使い方が合ってるか不安なので、適切な使い方を知りたい
- enjoyを使った「楽しかった」や「楽しむ」の英語表現を知りたい
- enjoyとhave funの違いを知りたい
えいとり
うん。文法もおかしくないしOK。ただし、英語ネイティブが”I enjoyed swimming in Hawaii.”って言うかっていうと、ちょっと微妙なの…。
マナブくん
えいとり
なぜ微妙かは後で詳しく解説するけど、まず、”enjoy”は「少しおかしい英語」になりがちな英単語の代表例でもあるの。
日本語の「楽しい」の言い回しをそのまま無理やり英語にして使うと、少しおかしな英語になってしまうんです。
マナブくん
なんだか、”enjoy”を使うのが不安になってきた…。
意外に難しい”enjoy”の使い方。でも、大丈夫。基本的な使い方がわかれば応用できます。
そこで、enjoyの適切な使い方や、さまざまなシーンで使える例文を紹介します。
また、「楽しむ」は”have fun”でも表現できますが、”enjoy”との違いも解説するのでご覧ください。
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【文法】「enjoy+名詞(または動名詞[〜ing])」が鉄則
まず、”enjoy”の使い方を理解するには、基本的な文法のルールを知っておかなければなりません。
enjoyは他動詞です。なので、必ずenjoyの後ろには目的語の名詞か動名詞が置かれます。これは、enjoyを使うときのお約束の文法ルールです。
enjoy+名詞(または動名詞[〜ing])
ちなみに、”enjoy”の後が不定詞「to play」になることは絶対にありません。
マナブくん
えいとり
動詞の種類のことよ。動詞には他動詞と自動詞があるの。
他動詞と自動詞とは?enjoyの文法を紐解く
enjoyは他動詞ですが、動詞の種類である他動詞と自動詞について解説します。英語の文法ルールを理解するには、他動詞と自動詞の理解が必須とされます。
他動詞とは?
他動詞とは、動詞の種類ですが、動詞には「他動詞」と「自動詞」があります。
えいとり
「他動詞」とは、他の人や物・物事(名詞・動名詞)に何か行為や行動を行う動詞のことなんだ。
つまり、他動詞は必ずその動詞の後に、物や物事などの目的語が置かれる必要があるのです。目的語がないと、何に対して行動(行為)を行っているか不明で、文章が成り立ちません。
よって、enjoyの後には必ず名詞(または動名詞[〜ing])の目的語が置かれるというわけです。
自動詞とは?
一方で、「自動詞」とは、主語の意志や行動に関係なく、動作や状態が起こる動詞です。
動作が自動的に起こっているため、動詞の次に説明する単語は必要ありません。つまり、動詞が「自動詞」の場合は、後に名詞や動名詞がなくても文が成り立つということです。
えいとり
例えば、The cat runs.(猫は走る)は、動詞まで言えば文章として完結するんだ。
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その”enjoy”はあまり使わない?
enjoy + (名詞[もしくは動名詞])は文法的に正しい英語です。ただし、場合によっては、「文法的には正しくても不自然な英語」と感じられることもあります。3つの例を挙げて、実際に英語ネイティブはどのような表現をするか紹介します。
- I enjoyed swimming in Hawaii.(ハワイで泳いで楽しかった。)
- I enjoyed watching the movie.(映画を観て楽しかった。)
- She enjoys gardening.(彼女はガーデニングを楽しんでいる。)
I enjoyed swimming in Hawaii.
マナブ君が作った英文“I enjoyed swimming in Hawaii”は、文法的には正しい英語で、下記のように「夏休みは何してたの?」と聞かれたときの会話で使える英語表現です。
A: What did you do for your summer vacation?
(夏期休暇は何してた?)
B: I enjoyed swimming in Hawaii.
(ハワイに行って泳ぐのを楽しんでた。)
えいとり
マナブくん
え〜?!正しい英語で使えるのに、あまり使わないってどういうこと?
決して文法的にも間違いではないし、おかしな英語でもないので伝わります。ただし、ネイティブが一般的にあまり使わない理由があるんです。
えいとり
なぜなら、英語は、「したこと」と「感じたこと」をセンテンスで分けて話すのが一般的だから。これは英語を話すときの大切なポイントのひとつなんだ。
また、泳げる場所はプールやビーチがあるので、”I enjoyed swimming in Hawaii”だと、具体的にどこで泳いだか曖昧です。
えいとり
英語はどこで何をしたか明確にして話すのが基本なの。
「ハワイで泳いで楽しかった」と伝えたい場合は、英語ネイティブは下記のように表現することがほとんどです。
・I went to Hawaii and swam at the beach. I had a blast there.
(ハワイのビーチで泳いで、すごく楽しい時間を過ごした。)
・I went to Hawaii and swam at the beach. I had a good time there.
(ハワイのビーチで泳いで、良い時間を過ごした。)
サポ太
“I went to Hawaii and went swimming at the beach.I had a blast there.”でもOKニャン。
えいとり
ただし、wentが2回続くので、”went swimming”は”swam“とした方が冗長でなくスッキリとした文になるから◎。
“Have a blast” は、非常に楽しい時間を過ごすことを表すフレーズ表現で、友人や家族が楽しい体験をする際に使われます。
I enjoyed watching the movie.
“I enjoyed watching the movie”は、英語ネイティブは日常会話で使うのでしょうか?
サポ太
“I enjoyed watching the movie”は、自然な英語表現として使われるニャン。決して、おかしな英語ではニャイよ。
えいとり
でも、“I enjoyed the movie”の方が、直感的で自然な英語ネイティブの表現として、もっと一般的に使われる頻度が高いと言えるわ。
どちらも同じ意味ですが、”I enjoyed watching the movie”は、「映画そのもの」ではなく、「映画『鑑賞』そのものを楽しんだ」ことを強調しています。
えいとり
つまり、映画を観る行為そのものが楽しかったというニュアンスが含まれているから、場合によっては不自然と捉えられることがあるの。
文脈や会話の流れによっては、”I enjoyed watching the movie”も自然な表現で使われます。例えば、友達と映画の話題で盛り上がっている時や、「映画鑑賞そのもの」を強調する状況の場合です。
えいとり
いずれにしても、ネイティブの英会話では、「したこと」と「感じたこと」はセンテンスを分けて説明するのが一般的だから、下記のように伝えるのがより自然で一般的ね。
I watched the movie. It was so much fun.
(映画を見て、すごく楽しかった。)
She enjoys gardening.
サポ太
“She enjoys gardening.”(彼女はガーデニングを楽しんでいる)は、英語の文法的にも正しいし、英語ネイティブが一般的に使用する表現ニャン。
しかし、人によっては、この表現は少し形式的で堅苦しいと感じられるかもしれません。
もっと自然でカジュアルな日常会話では、以下のような簡潔な表現で伝えるのが一般的です。
・She loves gardening.
・She likes gardening.
She enjoys gardeningでも間違いではありませんが、この2つの方が、わかりやすく自然な会話の表現でよく使われます。
「楽しかった」を”enjoy”で表現する英語フレーズ2つ
マナブくん
ネイティブは”enjoy”をあまり使わないのかなぁ?じゃあ、日本語でよく言う「楽しかった」のニュアンスはどうやって伝えたらいいの?
“enjoy”は幅広いシーンで使われます。「楽しかった」の意味を示す英語表現で、一般的に最もよく使われるのは下記の2つの表現です。どんなシーンでも使える便利なフレーズです。
・I enjoyed it.
・I enjoyed myself.
例えば、旅行に行ったときに「楽しかった?」と友人に聞かれて、「楽しかったよ」と答える場合、enjoyの単語を使うのであれば、一般的に下記のように使われます。
A: How was your trip to Karuizawa?
(軽井沢の旅行はどうだった?)
B: I enjoyed it. I hiked in several spots around Karuizawa.
(楽しかったよ。軽井沢周辺のいくつかのスポットでハイキングしたんだ。)
この場合のI enjoyed itは適切な使い方です。自然な英語表現で実際の会話で役立つフレーズです。
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enjoyとhave funの違いとは?
“enjoy”と”have fun”は、どちらも「楽しむ」という意味の表現ですが、微妙な違いがあります。ざっくり言うと下記のような違いがあります。
- enjoy:状況・行動・経験を楽しんで行うこと
- have fun:楽しい感情を持つこと
enjoy:状況・行動・経験を楽しんで行うこと
“enjoy”は幅広い状況・行動・活動で使われる表現で、具体的な行動や事柄を指して「楽しむ」という意味で使われます。例えば、食事やイベント、体験など、さまざまなシーンで使われます。
例)I enjoyed the movie.
(私はその映画を楽しんだ。)
enjoyの後は、必ず具体的な行動・活動・経験などの名詞か動名詞が置かれます。
have fun:楽しい感情を持つこと
“have fun”は特定の活動や経験に限定せず、単純に「楽しい感情」を示します。
えいとり
また、「楽しんできて」と、友達や家族などが楽しい時間を過ごすことを願うときに挨拶的なニュアンスで使われることも多いんだ。
例えば、意味は違いますが、「幸運を祈る」と友人に英語で言うときの”Good luck!”の挨拶フレーズのような感じです。例文を2つ紹介します。
Have fun at the party!
(パーティで楽しんでね!)
具体的な行動は限定せず、「パーティ全体の時間を楽しんでね」というニュアンスです。
A:We are going on a trip to Hawaii next week.
(来週、ハワイに旅行に行くんだ)
B:That’s great. Have fun!
(いいね。楽しんできてね!)
“have fun”は、あくまでも友人や家族に対しては使うフレーズです。仕事上の上司や取引先のクライアントに使うと失礼に感じられる可能性があるので注意してください。
えいとり
“enjoy”と”have fun”の違いはわかったかな?では、具体的に”enjoy”はどのように使うか、次にもっと詳しく例文を紹介します。
enjoyを使った英語表現の例文8つ
“enjoy”は、日本語の発想で英語に当てはめて使うのは不自然ですが、英語圏の人がenjoyを使わないわけではありません。そこで、さまざまなシーンにおけるenjoyの適切な使い方を紹介します。
- enjoy a meal (食事を楽しむ)
- enjoy a movie (映画を楽しむ)
- enjoy a vacation (休暇を楽しむ)
- enjoy a hobby (趣味を楽しむ)
- enjoy an experience (経験を楽しむ)
- enjoy music (音楽を楽しむ)
- enjoy a conversation (会話を楽しむ)
- enjoy nature (自然を楽しむ)
enjoy a meal (食事を楽しむ)
I always enjoy having dinner with my family.
(いつも家族と夕食をとるのを楽しんでいます。)
簡潔に“I enjoy have dinner with my family”でも正解です。
もう少し詳細に言いたいときや、文脈によっては“having dinner with my family” を使います。これは、動詞句を含んだ形で表現されていて、食事を共にする行為自体が楽しいということを、より明確に詳細に示しています。
enjoy a movie (映画を楽しむ)
Let’s go to the cinema and enjoy a movie together.
(映画館に行って、一緒に映画を楽しもう。)
Let’s enjoy the movieやLet’s enjoy a movieは自然な英語表現で、よく使われています。
冠詞が”the”の場合は、お互いに認識している特定の映画を指しており、”a”の場合は特に指定はなく「何かひとつの映画」を示します。
enjoy a vacation (休暇を楽しむ)
I enjoy a vacation at the beach every summer.
(毎年、夏はビーチで休暇を楽しんでいます。)
enjoy a vacationは、休暇を楽しむことを意味します。休暇中にさまざまな活動や経験を楽しむことを指しています。
ちなみに、”have fun on a vacation”という表現も同じ意味で使えます。
マナブくん
え〜?この場合の”enjoy”と”have fun”はどう違うの?
えいとり
“enjoy a vacation”は、体験を含めた休暇全体の時間を楽しむことに焦点を当てているの。
一方で、”have fun on a vacation”の場合は、楽しいアクティビティやイベントを行うことを強調しています。さほど大きな違いはありませんが微妙なニュアンスの違いがあります。
enjoy a hobby (趣味を楽しむ)
I enjoy painting in my free time.
(余暇の時間は絵を描いて楽しんでいます。)
“I like to paint pictures when I have free time.”も同じ意味で、絵を描くことが好きであることを示しています。
えいとり
でも、”enjoy”を使うことで、絵を描くことを「楽しいと感じている」ことを強調しているの。
enjoy an experience (経験を楽しむ)
We’re going to enjoy an experience at the music festival this weekend, listening to our favorite bands perform live.
(今週末、私たちは好きなバンドがライブで演奏する音楽フェスティバルに行って楽しむ予定です。)
音楽フェスティバルでの体験が楽しいものであることを強調して示すために”enjoy”を使っています。
enjoy music (音楽を楽しむ)
音楽イベントが開催されるパーティ会場について、複数の友人たちと話をしている場面などで使えます。
Let’s gather around and enjoy the music here.
(ここに集まって音楽を楽しみましょう。)
えいとり
音楽(music)を楽しむ(enjoy)と言う場合は、注意が必要なの。
例えば、あるジャズバーに友人と入ったのですが、友人が彼と喧嘩した話をして、憂鬱な気持ちであることをずっと話していたとします。そこで、「音楽を(聴くのを)楽しみましょ」と言いたい場合、”Let’s enjoy music here”は不自然な英語です。
えいとり
なぜなら、音楽を楽しむときは特定の音楽を指定するのが基本だからなの。
つまり、”Let’s enjoy the music”と、冠詞の“the”を入れると正しい表現になり、「(話題になっている)特定の音楽を一緒に楽しもう」と提案している意味合いになります。
特定の音楽を指定せずに、単に何らかの音楽を楽しむことを提案するなら、”Let’s enjoy some music here.”もしくは”Let’s have a good time with music here.”など、より具体的な表現をする必要があります。
enjoy a conversation (会話を楽しむ)
We always enjoy our talks because we share similar interests.
(私たちはいつも話を楽しんでいます。なぜなら、似たような興味を持っているからです。)
“We always have fun in our talks because we share similar interests.”とも言えますが、その場合は焦点が「楽しい時間を過ごす」という行為自体に置かれています。
えいとり
その楽しさが「似たような興味を共有しているから」という理由によるものというよりも、「単に楽しい」ことに焦点が置かれているの。
一方で、“enjoy”を使うことで、相手との交流や体験を楽しむという意味合いを持ちながら、その背後にある理由や状況をより詳細に示すことができるのです。
enjoy nature (自然を楽しむ)
I enjoy nature by taking long hikes in the mountains and exploring the serene beauty of the forests.
(山で長いハイキングや森の静かな美しさを探索して、自然を楽しんでいます。)
“I enjoy” という表現は、感情や態度を表現するのに適しています。ハイキングという活動を通じて、自然の美しさや穏やかな雰囲気を楽しむというポジティブな意味合を示すために”enjoy”を使って表現するのは、この文脈で適切です。
まとめ
日本人が一般的によく言う「楽しかった」は、”I enjoyed it”とか”I enjoyed myself”で表せます。また、状況・行動・経験など、それぞれのシチュエーションでenjoyを使った例文を紹介しましたが、実践で応用して使えるので、ぜひ参考にしてみてください。