日本語で「たぶん(多分)」は「おそらく」とも言うけど、口語的か丁寧な表現かの違いで、どちらも意味は同じだよね。英語はMaybeやProbablyとかいくつも単語の選択肢があるけど、これってどう違うの?どれを使えばいいかわからなくて…。
- 日本語の「たぶん(多分)」は英語で何て言うか知りたい
- 「たぶん(多分)」の英語はMaybeやProbablyなど複数あるけど、どう違うのか知りたい
- MaybeとProbably以外に「たぶん(多分)」の英語表現が他にあるかや、使い方を知りたい
「たぶん(多分)」には、複数の英語表現があります。それらには微妙な違いがあり、どれを選ぶかで聞き手の受け取り方も変わるので、実は注意が必要なんです。
まず、英語は単語そのものから日本語の概念と違いますが、「たぶん(多分)」の英語は、その象徴的な英単語のひとつと言えます。
「たぶん」の英単語の違いがわかれば、英語をどう考えて学習するのが良いのかヒントにもなるので、ぜひ解説をご覧ください。
(※ここからは、公用文で使用されるひらがな表記の「たぶん」で統一して解説します。)
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「たぶん」の英語表現6つ
「たぶん」や「おそらく」の英語表現には、下記の6つの表現があります。
Probably
Presumably
Perhaps
Likely
Possibly
いずれも、不確実なものごとを推測して話すときに使われますが、実は、事実であるかどうか確信度のレベル(度合い)の違いやシチュエーションで、どの表現を選択するのかは異なるのです。
え〜、知らなかった!そのレベルを数字で表したりできるのかな?
それぞれの確信レベルを数字で示すことは難しいんだけど…、確信度のレベルの違いやニュアンスの違いについてわかりやすく解説するために、確信度のレベルを数字で解説するね。
「たぶん」の英語表現の違い
下記に示している数字は、あくまでも参考程度の指標ですが、確信度の数字の割合です。レベルだけではなく、シチュエーションや文脈によっても選ぶ適切な単語は違います。
Probably(確信度70%)
Presumably(確信度80%)
Perhaps(確信度40%)
Likely(確信度80%)
Possibly(確信度30%)
「たぶん」の英語表現のニュアンスの違いや選び方について、例文も一緒に紹介しながら解説します。
Maybe(確信度50%)
一般的な日常的な会話でよく使用されます。ある事実が不確かな場合や、予測が難しい半信半疑の場合に使います。レベルは50%の確信度です。
(たぶん、彼は今夜のパーティに来るでしょう。)
・I’m not sure if I can make it, but maybe I’ll be there.
(行けるかどうかわからないけど、たぶん行くと思います。)
Probably(確信度70%)
もっとも確信度が高く、ある程度の自信を持って予測していることを示します。信頼性のある情報や根拠に基づいて判断する場合に使用されます。レベルは70%の確信度です。
(もし天気が雨じゃなければ、おそらく週末はビーチに行きます。)
この場合の文脈ではprobablyを使っているので、雨が降らない可能性の方が高いことがわかります。
(表参道の新しいレストランは、おそらく土曜日の夜は混んでいるでしょう。)
probablyを使っていることから、新しいレストランは土曜日の夜はいつも混んでいることがわかります。
Presumably(確信度80%)
ある事柄が特定の理由や情報など論理的な推論に基づいて、あることが推測されるときに使う副詞です。具体的には、その理由に基づいて結論を導く場合に使われます。
“Probably”も根拠に基づいて判断する場合に使いますが、”Presumably”が違うポイントは、ある事実や前提が存在していることです。
何かしらの根拠や前提がある状況で、その結果を推測する場合に”Presumably”が使われるの。つまり、「根拠から論理的に考えると確率が高い」というニュアンスね。
probablyよりもっと根拠の正確性が証明できるレベルの確信があると言えるので、80%の確信度です。
(荷物はまだ届いていません。おそらく、配送に遅れがあると思われます。)
presumablyを使っているこの文脈からは、荷物が届かない理由が他に考えられないことを示しています。
(たぶん、彼はその仕事の依頼を断るだろう)
何らかの理由や事実があって、申し出を断る確率が高いことを示しています。
(その会社の利益は落ちている。たぶん、競合が増えたことが原因だと推測される。)
競合が増えていることが何らかの事実で証明されていて、会社の利益が落ちているのは、競合が増えていることが原因と推測されることを表しています。
Perhaps(確信度40%)
フォーマルな表現で、やや文学的な言い回しです。状況によっては「Maybe」とほぼ同じ意味で使用されることもありますが、書類上の文章やスピーチで強調したいときに使います。レベルは40%の確信度です。
(今日は彼の体調がすぐれないようです。ひょっとしたら風邪を引いたのかもしれません。)
この「perhaps」は、「たぶん」「おそらく」という意味で使われています。この場合、話し手は何かの根拠に基づいて確信を持って事実を述べているわけではなく、単なる仮説や推測を述べているため、「perhaps」が使われています。
(その映画は批評家からは賛否両論の評価でしたが、おそらく観客の意見は違います。)
perhaps(おそらく)の単語は、文章の文脈によっては、著者の意図や確信の度合いを示すために使用されます。
perhapsは根拠に基づいてはおらず、確信を持たない可能性や客観的な立場を示す言葉です。
この文脈では観客の評価がどのようになるかについて、著者が明確な主張を避けたいがためにperhapsを使っていると推測されるわ。
Likely(確信度80%)
「Probably」と同様に、確信度がかなり高いときに使われる単語です。
ただし、「Likely」はやや堅苦しい印象を与える可能性があって、根拠や証拠に基づいて判断する場合に使用されるの。レベルは80%の確信度かなぁ。
“be likely to do” で、何かが起こる可能性が高い、あるいは何かが行われることが予想されるという意味になります。
(今日の夕方は雨が降りそうだから、傘を持って行った方が良いよ。)
この文脈では、「likely」は未来の事象に対する確率や予測の度合いを示すために使われます。確実性は高くないけど、状況や情報から、根拠に基づいて予測されていることを表現するときによく使われます。
(彼は試験に合格する可能性が高い。)
「likely」は、一般的にある事柄が発生する確率が高いときに使用されます。つまり、その出来事が現実的に見込みがある場合にニュートラルな「たぶん」や「おそらく」の意味で使われます。
一方で、「たぶん」を表す他の英単語は、確率の高さよりも、予測や判断が主要な要素として含まれる場合に使用されるの。
Possibly(確信度30%)
「Maybe」と似たニュアンスで使われますが、「可能性がある」という意味で使われることが多いのですが、確信度が低い場合に使います。レベルは30%の確信度です。
つまり、ありえなくはないけど、可能性として低いというニュアンスのときに文中に使う副詞なんだ。
(明日の夕方は雨が降る可能性があります。)
この文脈で、雨が降る確率がどのくらいかは明確ではありません。しかし、降る可能性もあるし、降らない可能性もあることを示しています。
(彼の頼みは拒否できない。)
この直訳は「どうしてあなたのリクエストを拒否できるだろうか?できるがわけない。」です。possiblyは「低い可能性」を示しているので、この文脈では「拒否する可能性が低い」ことを表しています。
(あなたは私が断る理由は何もないと思っているのですか?)
全体の文章からは、話し相手が自分に対して断る理由が何もないと思って何かオファーしている状況を示唆しています。
でも、I could possibly say no to you?は、「あなたに対して断ることもあり得る」という意味です。この文は、相手からの依頼や提案に対して、断る可能性があることを表現しているけど、「可能性としてなくはない」ことも示しているの。
つまり、「私は断るかもしれない」という意味ですが、possiblyは「可能性として低い」ことを示すので、「起こりうる」ことも示唆しています。
まとめ
たとえ日本語訳が同じ「たぶん」や「おそらく」でも、英語はどの単語を選ぶかで、程度や度合いの違いを明確に表せます。「たぶん」を表す英単語はその顕著な例です。日本語と英語はそもそも単語の概念が違うので、単語が持つ概念や定義を理解することは重要です。単に「たぶん」という日本語訳で理解するのではなく、どのような定義を持っているか、よく理解して使いこなすことが重要です。