英語で話しかけられた瞬間、相手のスピードに圧倒されてフリーズしてしまう。単語はいくつか聞き取れるし、何について話しているかもなんとなく分かる。それなのに……。
「なんて返せばいいの?」と考えている間に、頭が真っ白になり、体が固まってしまう。数秒の沈黙に耐えられず、結局「Yes…」とだけ言って会話を強制終了させてしまう。
もしあなたがこの状態に悩んでいるなら、まず知ってほしいことがあります。
それは、あなたのリスニング力や才能の問題ではありません。
相手の英語を「速い」と感じて固まってしまうのには、あなたの脳内で起きている「ある渋滞」が関係しています。この記事では、スピードへの恐怖を克服し、余裕を持って会話を続けるための解決策をお伝えします。
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「英語が速い」と感じる正体は、脳内の処理待ち
多くの人は、ネイティブの英語が速くて聞き取れないとき、「もっとリスニングの練習をして耳を鍛えなければ」と考えます。しかし、実際には「音」は聞こえている場合がほとんどです。問題は、その後の脳内処理の渋滞にあります。
あなたの脳内で起きている「6つの工程」
英語を聞いてから返事をするまで、初心者の脳内では以下の工程が一気に走っています。
- 音を聞き取る
- 単語を拾う
- 日本語に変換する
- 内容を理解する
- 返答を日本語で考える
- 英語に組み立て直す
相手のスピードが少し速くなっただけで、この膨大な工程がパンクしてしまいます。パソコンでいえば、メモリが不足して画面が固まっている状態。つまり、英語が速いのではなく、あなたの「処理」が多すぎるのです。
なぜ、真面目な人ほど「速さ」に負けてしまうのか
実は、相手の英語が速くて固まる人には、ある共通点があります。それは、「正しく聞かなきゃ」「正しく返さなきゃ」という意識が非常に強いことです。
一言一句を完璧に理解しようとし、さらに完璧な英文で返そうとする。この「正解主義」が、一文聞くごとに脳をフル稼働させ、あっという間にメモリを消費してしまいます。一方、英語を楽に話している人は、最初から7割程度の理解で満足し、短い一言で返して時間を稼いでいます。
英語を「速い」と感じさせている最大の要因は、ネイティブの発音ではなく、あなた自身が課している「完璧な処理」という高いハードルなのです。
実は、返す英語は「短くていい」という事実
ネイティブ同士の会話をよく観察してみてください。彼らは常に完璧な長文で話しているわけではありません。むしろ会話の半分以上は、以下のような短い反応で構成されています。
- “Oh, really?”(へえ、本当?)
- “I see.”(なるほど)
- “Right.”(そうだね)
こうした「間をつなぐ反応」を挟むだけで、会話のリズムが生まれ、脳の処理に余裕ができます。しかし、初心者は「ちゃんとした文章で返さなきゃ」というプレッシャーから、こうした短い反応すら忘れて固まってしまいます。この「返し方の選択肢の少なさ」が、体感速度を上げている原因です。
「聞き取れない」のではなく「返す準備」ができていないだけ
相手の英語に固まるのは、リスニングが弱いからではありません。「今は相槌でいい」「今は聞き返していい」という判断基準を持っていないからです。
例えば、速くて分からなかった時に反射で “Sorry, could you say that again?”(ごめん、もう一回言って?)と言えるだけで、会話は止まりません。聞き返すことは「負け」でも「失礼」でもなく、会話を続けるための立派な技術です。この「逃げ道」があるだけで、不思議と英語はゆっくり聞こえるようになります。
なぜ一人では「速さ」への耐性がつかないのか
リスニング教材をどれだけ聴いても、この「固まる癖」は治りません。なぜなら、教材は一方的に流れてくるだけで、あなたの反応を待ってくれないからです。
「今の英語はどの程度理解すべきだったのか?」「この場面でどう返せばフリーズしなかったのか?」この違いを教えてくれる相手がいない限り、あなたはいつまでも「リスニング力が足りないせいだ」という誤解から抜け出せません。
速さに慣れるために必要なのは、大量の聞き流しではなく、「少し速い英語を聞いて、とっさに短く返す」という成功体験の積み重ねなのです。
まとめ|英語が速く感じるのは、あなたのせいじゃない
相手の英語が速くて固まるのは、才能がないからでも、センスがないからでもありません。ただ単に、「聞き取った後にどう返すべきか」という練習の場がなかっただけです。
「聞き取る → 完璧に返す」という重いプロセスを捨てて、「聞き取る → 何か一言返す」に切り替えられた瞬間、英語は急に「ゆっくり」感じ始めます。
もしあなたが今、
- ネイティブの話すスピードが怖い
- 会話が始まると焦って緊張してしまう
- 速くなるとすぐに頭が真っ白になる
そう感じているなら、まずは「安心して止まりながら、返し方を学べる環境」を先に作ってください。焦る必要はありません。正しい環境さえあれば、あなたの脳の処理速度は必ず追いついていきます。
英語が「速い」と感じるのは、あなたのせいじゃない。
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