「今年こそは英語を話せるようになりたい」
そう思って英会話を始めようとしたとき、多くの人はまずこう考えます。
- まずは単語帳を1冊完璧に覚えよう
- 文法を一通り理解してから、話す練習を始めよう
- ある程度できるようになってから、英会話に挑戦しよう
一見、非常に真面目で正しそうなステップに見えますよね。しかし、実はこの考え方こそが、英会話初心者が挫折してしまう最大の原因です。
事実として、英会話に挫折する人の多くは「やる気がなかった人」ではありません。むしろ、真面目で、完璧主義で、ちゃんと勉強しようとした人ほど、途中で言葉が出てこなくなり、静かにフェードアウトしていきます。
この記事では、英会話歴20年以上の私が、初心者の9割が無意識にやってしまう「最初にやってはいけない3つのこと」を整理します。なぜあなたの口から英語が出てこないのか、その根本的な理由を解き明かしましょう。
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やってはいけない①: 「話せるようになってから話そう」とする
英会話初心者が最初に陥る、最も強力なワナがこの「準備ができたら」という思考です。
- もう少し単語を覚えてからじゃないと失礼だ
- 文法を間違えると恥ずかしいから、もっと復習してからにしよう
- 自信がついてから、実践の場に行こう
でも、ここでお伝えしたい厳しい現実は、「英語は、話せるようになってから話すものではない」ということです。むしろ、話さない限り、一生話せるようにはなりません。
「知識量」と「反射」は別物
英会話で必要なのは、知識の量ではなく、知識を外に出す「反射」のスピードです。どれだけ単語を知っていても、頭の中で考えている間に沈黙が続けば、それは「話せていない」のと同じです。
「頭が真っ白になる」「知っているはずの単語が出てこない」という状態は、あなたの勉強不足ではなく、脳がアウトプットの仕方を忘れているだけです。準備が完璧になる日は永遠に来ません。来るのは、「準備しているつもりで、時間だけが過ぎ、結局一言も発さないまま挫折する日々」だけです。
やってはいけない②: 初心者なのに、いきなり「フリートーク」に挑む
「英会話レッスンといえば、外国人講師と自由に楽しくおしゃべりすること」……そう思っていませんか?
実はこれも、初心者が自信を打ち砕かれる大きな要因です。
フリートークには、以下のような高いハードルが潜んでいます。
- 自分から話題を提供し続けなければならない
- 相手の予想外の質問に対し、瞬時に答える必要がある
- 気まずい沈黙を自分の力で埋めなければならない
結果として、「何を話せばいいか分からない」「頭が真っ白になった」「やっぱり自分には英語の才能がないんだ」と誤解して終わってしまいます。
地図を持たずに山に入るのと同じ
初心者がいきなり自由会話に放り込まれたら、言葉に詰まるのは当然です。これは才能の問題ではなく、戦略の問題です。
今のあなたに必要なのは、自由奔放な会話ではなく、以下のような「土台」がある環境です。
- 話すべき話題があらかじめ決まっている
- 今日使うべきフレーズのヒントが目の前にある
- 「こう言えばいいですよ」と導いてくれるガイドがいる
地図も持たずに見知らぬ山に入るのが危険なように、初心者がいきなりフリートークという荒野に出るのは、挫折への近道でしかありません。
やってはいけない③: 「間違いを直されない」環境で練習し続ける
これは意外と見落とされがちですが、中長期的に見てかなり致命的です。
「とりあえず外国人の友達を作ろう」「優しい先生とおしゃべりしよう」と考える初心者は多いですが、ここには大きな落とし穴があります。
それは、「意味が通じてしまうと、誰もあなたの英語を直してくれなくなる」という点です。
- 文法がめちゃくちゃでも、講師が文脈で理解して「OK!」と言ってくれる
- 不自然な表現でも、相手が気を使ってスルーしてくれる
- 「通じたからこれでいいんだ」と勘違いして、間違った癖が固定される
この状態が続くと、いつまで経っても英語が洗練されません。そして、ある程度の日常会話はできるようになったものの、「なぜかこれ以上伸びない」「自信を持ってビジネスや深い話ができない」という壁に必ずぶつかります。
英語は、ただ通じるだけでは上達しません。「今の言い方でも通じるけど、もっと自然な構造はこれだよ」と、その場でやさしく修正(Correction)してもらって初めて、正しい感覚が脳に刷り込まれていくのです。
初心者が「挫折しない人」に変わるための共通点
ここまで読んで、「じゃあ、どうすればいいの?」と思ったかもしれません。解決策は、驚くほどシンプルです。
- 最初から完璧を目指すのをやめる(間違えることを仕事にする)
- 「仕組み」がある環境に入る(何を話すか迷わないようにする)
- その場でやさしく修正してもらう(正しい型を身につける)
この3つの条件がそろっていれば、英語は才能がなくても、記憶力が衰えていても、必ず口から出るようになります。逆に言えば、この環境を整えない限り、どれだけ高価な教材を買っても、また同じ場所で立ち止まることになります。
「単語すら出てこない人」が、今日からやるべき最初の一歩
もしあなたが今、
- 英語がほとんど話せない
- 単語もとっさに出てこない
- 何から始めていいか、もう迷いたくない
という状態なら、最初にやるべきことは「必死の勉強」ではありません。「失敗しにくい環境」へ自分の身を置くことです。
「話せるようになってから環境に行く」のではなく、「環境に行くから、話せるようになる」。この順番を間違えないでください。
英語が全く話せない人が、挫折のループを抜け出し、最短距離で「英語が口から出る感覚」を掴むための具体的な選択肢については、こちらの記事に詳しくまとめています。
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まとめ|英会話は「最初の一歩」で9割が決まる
英会話初心者が挫折する理由は、才能がないからでも、センスがないからでもありません。最初にやってはいけないことを、あまりにも真面目にやってしまうからです。
- 準備しすぎて、結局一度も話さない
- フリートークに挑んで、自信を失う
- 直されないまま、自己流の英語で固まってしまう
この3つを避けるだけで、英会話のハードルは劇的に下がります。必要なのは、特別な才能ではなく、「正しく間違えられる場所」に飛び込む勇気だけです。
フレーズ記事を100本読むよりも、たった一度の「通じた!」という体験が、あなたの英語を加速させます。まずはその一歩を、自分に許してあげてください。






