単語や英語フレーズは、ちゃんと覚えている。意味も分かるし、使い方も知っている。
それなのに
- どこか教科書っぽくて、ぎこちない
- 相手が「え?」と聞き返すわけではないけれど、微妙な顔で一瞬の小さな沈黙が流れるのを感じる
- 「間違ってはいないはずだけど、自然でもない」という違和感がずっと消えない
もしあなたが、「正しいはずなのに、英語が自然じゃないかも」と感じているなら、それはとても正常な反応です。そしてはっきり言います。それは、あなたのセンスの問題ではありません。
原因はこれまでの英語学習の「構造」にあります。
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フレーズ暗記だけでは「自然な英語」は身につかない
多くの人は、「単語やフレーズをたくさん覚えれば、そのうち自然な英語になるはず」と考えます。
しかし実際は逆です。単語やフレーズ暗記を続けるほど、皮肉にも英語が不自然になっていくことがあります。理由はシンプルです。
理由1:日本語の思考に英語を「当てはめて」いる
単語やフレーズを覚えると、「日本語で言いたいことを考える → 近い単語やフレーズを思い出す → 当てはめる」というプロセスを通りがちです。
しかし英語は、発想も情報の順番も日本語とは根本的に異なります。
文法は合っていても、脳内の「考え方」が日本語のままだと、伝えたい要素の並べ方や切り出し方がずれてしまい、ネイティブにはどこか不自然に聞こえます。
私たちが学んできた英語には、二つの大きな問題があります。
一つは、学校の教科書で学ぶ英語です。
これは「試験で正解を選ぶための英語」であり、ネイティブが日常会話で使う英語とは目的が異なります。
そのため、「どう訳すか」を日本語ベースで考える癖がつきやすく、英会話を始めるとどこか不自然さを感じ始める人も多いはずです。
そして、もう一つの問題が厄介です。それは、市販の「ネイティブのフレーズ集」です。
理由2:フレーズは「完成品」だけど実際の会話は違う
フレーズ集に載っている英語は、たしかに自然な英語の表現です。しかし、それはあくまで完璧な「完成品」に過ぎません。
実際の会話では、省略されたり、つなぎの連続で本に書いてある通りではありません。
例えば、「最近忙しくてさ、勉強する時間があまりなかったんだよね。」と言うときは、以下のような違いがあります。
-
ネイティブのフレーズ集の基準となる「100%正解の英語」
- I’ve been really busy lately, so I haven’t had much time to study.
- It’s just…work’s been pretty hectic lately,so I haven’t had time to study, really.
しかし、リアルな会話でイギリス人ならこう言うでしょう。
hecticは「忙しくて落ち着かない」といったニュアンスでイギリス人は日常的によく使います。
リアルな会話では「感情」や「思考」が入ったり、つなぎの間が入ったりします。
reallyを文末に置くのがイギリス英語っぽく、アメリカ英語とイギリス英語では会話のスタイルが違うこともあります。
理由3:不自然なまま「放置」されてしまう環境
あなたの英語がどれほど不自然でも、相手は「意味はわかるから、わざわざ指摘して会話を止めるほどでもない」と判断します。
いちいち止まってると、会話はできなくなるので、それも大切ではあります。
一方で、この不自然さに誰も触れてくれない環境に何年も身を置くと、修正の機会を失い、ずっと「教科書のような、死んだ英語」を使い続けることになってしまいます。
「自然な英語」は、暗記ではなく「修正」から生まれる
ここが最も大事なポイントです。自然な英語は、暗記の量では決まりません。決まるのは、「どれだけ不自然さを指摘され、その場で言い直したか」という経験の数です。
つまり、自然さ = 間違いを指摘・修正(Correction)された回数 なのです。
私自身、長年ここで止まっていました。
フレーズを覚え、英語を使い、仕事での会話もこなしていた。
それでも英語が不自然だったのは、誰も私の英語を「自然な形に直してくれなかった」からです。
ただ通じるだけの英語で満足し、ブラッシュアップされる機会を逃し続けていたのです。
【重要】「不自然な英語」から抜け出すために
もし今あなたが、「フレーズは知っているのに、自分の英語にずっと違和感がある」と感じているなら、それは停滞ではありません。あなたが次に進む準備ができたサインです。
次に必要なのは、新しいフレーズ集を増やすことではなく、「もっと自然に言うならこうだよ」と代替案を出してくれる環境です。
もし、「意味は分かっている」「会話も止まらない」それなのに「英語が洗練されていかない」と感じているなら、それは知識不足ではなく、「修正されない環境」が原因かもしれません。
私自身、「話せるのに上達しない」状態から抜け出せたのは、体当たりで話しながら、その場でCorrectionを受けられる環境に入ってからでした。
では、なぜ独学ではこの壁を越えられないのか。
そして、私が実際に何を変えたのかを、次の記事で詳しく書いています。
自然な英語が身につく環境には、共通点があります。間違いを前提とし、文法だけでなく「言い回しの自然さ」まで踏み込んで修正してくれること。これは、外国人との普通の雑談ではほぼ起きません。
このことに気づいた瞬間から、あなたの英語は「知識」ではなく、血の通った「感覚」に変わり始めます。次は、正しく間違えられる場所を選んでみませんか?






