「キャンプする」は英語で何て言う?英語で「Camp」はキャンプ」じゃない?
えいとりえいとり

マナブ君、英語で「Camp」と聞いて、何を思い浮かべる?

マナブくんマナブくん

「キャンプ?」え〜っと、テント、バーベキュー、そして夜の星空の下でキャンプファイヤー…。

実は、英語の「Camp」は日本語で一般的にイメージする「キャンプ」とは限らないのです。

マナブくんマナブくん

え〜?!じゃあ、「キャンプする」って言うときは、英語でなんて言うの?

えいとりえいとり

‘We will go camping’が正解。

マナブくんマナブくん

じゃあ、Campは「キャンプ」でいいんじゃないの?なんで違うの?

「Camp=キャンプ」とは限りません。「Camp」は、英語では「キャンプ場」や「野営地」といった、場所を示す名詞としても使われます。

日本語でよく言う「キャンプ」は、英語では一般的に「Camping」と言います。

しかも、「Camp」には「キャンプ」や「キャンプ場」だけではなく、さまざまな意味があるのです。

えいとりえいとり

でも、私もアメリカ人の友人から「We will do camp」と言われて、マナブ君と同じ「キャンプ」をイメージして、混乱したことがあったの。

英会話で誤解や間違いが生じやすい「Camp」。今回は、私の失敗談を交えて、ネイティブが使う「Camp」の本当の意味や、「キャンプする」の英語の表現について詳しく解説します。

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「Camp=キャンプ」じゃない?「We will do camp」で大誤解

インターナショナルスクールに通う子供たちのために、アメリカ人の友人がボランティアで5日間の野外体験プログラムを企画しました。私はアシスタントとして手伝うことに。

ボランティア企画の手伝いをして欲しいと話があって、しばらくしてから主催者の友人から連絡が来ました。

友人: ‘The schedule is set! We will do camp next month.’
(スケジュールが決まった!来月、「Camp」をするよ。)

と、この企画の具体的な行程を見せてくれました。

えいとりえいとり

私はてっきり、「テント宿泊のキャンプ」だと即座に思い込んだの。

プログラムは盛りだくさん。ハイキングや畑で農業体験、伝統工芸の染め物体験をしたり、卓球やバドミントン、ダンスをしたり。まさに自然や日本の伝統文化、スポーツ、大人も子供も楽しめるスケジュールになっていました。

「5日間となれば、準備も大荷物になるはず…。山登りもあるし、寝袋やテント、食料の準備…」と、何を持っていく必要があるのか、荷物がどのくらいになるかを考えていました。

私は、アシスタントとしての準備を確認するため、こう聞き返しました。

えいとりえいとり

‘That sounds fun! Should I bring a tent for the camp?’
(楽しそうだね!テントは持って行った方がいい?)

すると、彼女は一瞬沈黙した後、笑いながら答えました。

友人: ‘Oh, no, you won’t need a tent!’
(ううん、テントはいらないよ!)

私は混乱しました。

「え?5日間も野外活動するのに、テントなし?!」「もしかして、主催者側でテントやコテージを用意してくれているのかな?」と考え、再び聞いてみました。

えいとりえいとり

私: ‘So, the tents or cottages are already provided?’
(じゃあ、テントかコテージはもう用意してあるってこと?)

この質問に、友人は笑いながら教えてくれました。

友人: ‘Haha, no! We won’t be sleeping in tents or cottages. In English, we call this kind of activity a ‘Camp’.
(違うよ。テントもコテージも使わないよ。英語では、こういう活動のことも’Camp’って言うんだ。)
えいとりえいとり

「ええっ!『キャンプ』って言葉が、宿泊なしの野外活動などの体験アクティビティ全般を指すなんて!知らなかった〜。」

目から鱗でした。

つまり、日本語の「キャンプ」という言葉が持つ「テントや寝袋で泊まる野外レジャー」というニュアンスは、英語の 「Camp」が持つ意味のごく一部を切り取ったものであり、使い方のニュアンスが英語ネイティブとは異なるものだったのです。

英語の「Camp」の真の意味は「集団活動」の総称だった!

この体験から学んだのは、英語の「Camp」が持つ意味の広さです。友人が言った「Camp」は、「特定の目的を持った集団的な活動」の総称だったのです。

英語で 「Camp」 というときは、以下のような集団的・目的的な活動全般を示します。

  • 野外活動:ハイキングや農業体験などの体験プログラム
  • 合宿、体験学習など:一定期間、集団で何らかの活動をする
活動の種類 英語の例 意味(具体的な内容)
教育・訓練 Summer Camp サマープログラム(必ずしも宿泊を伴わない)
教育・訓練 Band Camp 音楽やバンドの合宿、集中練習期間(必ずしも宿泊を伴わない)
日帰り活動 Day Camp 日帰りの野外活動や自然体験プログラム

ポイントは、「宿泊の有無は必ずしも重要ではない」ということです。

私が今回アシスタントをした5日間の体験スケジュール(ハイキング、農業体験、クラフト体験、スポーツ)全体を指して 「Camp」 と呼ぶのは、インターナショナルスクールや教育の文脈では極めて一般的で自然な使い方なのです。

マナブくんマナブくん

ところで、今回えいとりが体験した野外活動は、5日間で毎日違うアクティビティがたくさんあったよね?その場合「Camp’s’」って複数形になるの?

えいとりえいとり

いい質問ね。実は、この場合については「’s’」が付かないんだ。

今回、私がアシスタントをした活動の場合、「We will do camp”s” 」 とは言いません。「camps」は不自然な英語です。

えいとりえいとり

つまり、「We will do camp 」が正解。

複数形 「camps」になるのは、基本的に以下のいずれかの意味になります。

  1. 複数の異なるプログラムやキャンプ施設
  2. 例)’The children attended three different camps this summer (a science camp, a band camp, and a soccer camp).’
    (子どもたちはこの夏、3つの異なるキャンプに参加した。)

  3. 物理的な複数のキャンプ地や収容所
  4. 例) ‘There are two refugee camps in the area.’
    (この地域には2つの難民キャンプがある。)

このボランティア活動の場合は、体験するアクティビティは毎日異なりますが、「5日間の単一のプログラム(単一のイベント、単一の活動期間)」であるため、「キャンプ(という活動)」全体を単数形として扱います。

「キャンプに行く」は「Go camping」が最も自然な表現

日本語で一般的にイメージする、宿泊ありの「キャンプ」を英語にすると「Camping(動名詞)」になります。
例えば、「キャンプが好き」は英語で’I like camping’。

マナブくんマナブくん

じゃあ、「キャンプに行く」は英語でどう言うの?

キャンプに必須の表現「Go camping」

日本人がイメージしがちな「テントやコテージで寝泊まりするキャンプ」に行くことを伝える場合は、以下のように表現します。

  • Go camping:キャンプ(テント宿泊)に行く
マナブくんマナブくん

もし、「キャンプする(予定)」と言いたい場合は、「We will do camping」とは言わないの?

えいとりえいとり

うん。「do camping」とは言わないんだ
「go camping」がネイティブが使う最も自然な表現なの。

「Do Camping」は不自然な表現で使わない

「キャンプに行く」という「動作」を表す意味で「キャンプをする」と言う場合、ネイティブは必ず「go」 を使います。「We will “do camping”.」とは言いません。

状況 ネイティブの正しい英語表現 間違い/不自然な表現
キャンプに行く We will go camping. ❌ We will do camping.
彼らはキャンプ中だ They are camping. / They are on a camping trip. ❌ They are doing camping.
えいとりえいとり

‘We will do camping‘(「do + camping」)は不自然な英語です。なぜなら、「go + camping」とセットで使うのが英語の強い慣習だから。

でも、’We will do camp‘は、ネイティブが使う自然な英語なの。

‘We will do camp’は、宿泊の有無に限らず使える「集団活動」を示す自然な英語です。しかし、この表現だけでは、宿泊の有無が曖昧なんです。私が「活動に宿泊がある」と勘違いした要因の一つでもあります。

「Do camp」と「Go camping」の使い分けの本質は、「活動の性質」と「文法的な結びつきの慣習」にあります。まず、CampとCampingの品詞と意味の違いに注目してみましょう。

表現 意味(英語ネイティブの認識) 宿泊の有無のニュアンス
Camp (名詞/動詞) ある目的を持った集団活動、合宿、プログラム 必ずしも宿泊を伴わない
(日帰りや通いの場合もある)
Go camping (動詞句) テントなどで宿泊する野外レジャー活動 宿泊を伴うレジャー活動
マナブくんマナブくん

この’Go camping’の「動詞句」って何?品詞の種類?

動詞句 (Verb Phrase)」とは?

「動詞句」とは、形容詞や名詞といった品詞ではなく、文法上の「構成要素(まとまり)」の名称で、文の構成要素を示す言葉です。

動詞(be動詞、助動詞、本動詞など)を核(中心)とし、その動詞が必要とする要素(目的語、補語)や、動作を詳しく説明する要素(副詞句など)が一体となって、文の述語を構成する「まとまり」のことです。

構成要素の役割 具体的な語句の例 例文とのつながり
動詞の核(Head) 本動詞(例:eat, go)/be動詞(例:is)/助動詞(例:will, can) 句全体の動作や時制を決定します。
付属する要素 目的語(例:an apple)/補語(例:a teacher)/副詞句(例:in the morning)/動名詞(例:camping) 核となる動詞が必要とする情報(目的、場所など)を補足します。

「動詞の核(Head)」の「Head(ヘッド)」 とは、「動詞句」という単語のまとまり全体の中で、意味と文法のルールを決定する『リーダー』を示す用語で、言語学や文法学で使われる文法用語です。

<例文>
上記の表の要素を使って、動詞句がどのように構成されるか、例文と一緒に見てみましょう。

動詞句の例(下線部) 核(Head) 付属要素
We will go camping. will (助動詞) / go (本動詞) camping (動名詞)
I eat an apple. eat (本動詞) an apple (目的語)

これらの動詞句は、文法的な規則だけでなく、長年にわたり慣用的に使われてきた表現の「まとまり」としても機能する定型表現のようなものでもあります。

「Go」が使われる慣用的な動詞句の例:【移動・レジャー・場所を伴う活動】

動詞「go」は、主に場所の移動を伴う、レジャーや趣味の活動とセットで使われます。以下は、「go + 動名詞 (-ing)」という慣用的に動詞句で使われる移動・レジャー・場所を伴う活動例です。

Go + 動名詞 日本語ニュアンス 意味(具体的な内容)
go shopping 買い物に行く 場所の移動(店へ)とレジャー
go fishing 釣りに行く 場所の移動(釣り場へ)とレジャー
go swimming 泳ぎに行く 場所の移動(プールや海へ)とレジャー
go camping キャンプに行く 場所の移動(キャンプ場へ)とレジャー

「go + 動名詞」は、一般的な動詞句の構成要素で、慣用的に定着した特別なパターンなんです。

「慣用的」とは、簡単に言えば「多くの人が昔からずっと使い続けているために、それが正しい・自然だと定着している表現ややり方」という意味です。

基本的に「go camping」は習慣的に使ってきた表現で、「セットで使う」と覚えておくと間違いありません。

「Do camp」と「Go camping」:なぜ使い分けが必要なのか?

「Do camp」と「Go camping」は、なぜ使い分けが必要なのか、具体的に解説します。

We will do camp (私たちはキャンプを実施する)

この表現は、「Camp」(名詞)を「特定の目的を持ったプログラムやイベント」として扱っています。

例えば、「サマーキャンプ」「ブートキャンプ」 のように、場所よりも目的や活動内容が重要な集団的・計画的なプログラムを指します。

「Do」(動詞)は、目的を持つ活動や義務を「実行・実施する」という意味になります。

  • 例)We will do a three-day Science Camp.
  • (私たちは3日間の科学キャンプを実施します。)

「We will do camp」は、宿泊を伴うキャンプ活動でも使用されますが、それは「レジャー」としてではなく、「運営されるプログラムやイベント」に焦点を当てている場合です。例えば「子供向けのサマーキャンプ」などです。

つまり、「宿泊の有無」よりも「その活動の性質」を重要視しています。

英語ネイティブはレジャーのキャンプに「do camp」を使いません。レジャーで「キャンプする」と英語で言うときは、’We’re going camping’と言います。

We will go camping (私たちはキャンプに行く)

この表現は、「Camping」(動名詞)という行為を「移動を伴うレジャー行動」として扱っています。

Camping (動名詞) は、レジャーとしての行動「キャンプをするという行動」そのもの(テントを張ったり、焚き火をしたりする行為)を指します。

Go (動詞)は「行く/出かける」という意味で、移動やレジャー行動を表すときに使います。
「go shopping (買い物に行く)」「go swimming (泳ぎに行く)」と同じく、場所へ向かう行動を示します。

  • 例) We will go camping this weekend.
  • (私たちは今週末、キャンプをしに出かけます。)

活動が「何を(プログラムを)する」であれば「do camp」。 活動が「どこへ(レジャーに)行く」であれば「go camping」。

「Camping」は「キャンプをする行動(レジャー)」という動名詞であり、一般的に「〜へ行く」という移動や娯楽の動詞である「go」とセットで使うのが英語の慣習です。

その他の「Camp」と」「Camping」の使い方

ちなみに、「キャンプをする」は、’We will go camping’が最も自然で一般的な表現ですが、以下のような使い方もできます。

  • Camp (動詞として)
  • 例)We will camp by the lake tonight. (今夜、湖のそばでキャンプをする。)

    動詞として 「Camp」を使う場合 は、「キャンプに行く」という「移動する行為」よりも、「その場所で野営する/滞在する」という動作そのものや、場所の特定に焦点を当てて強調する場合です。

  • Go on a camping trip (少し丁寧・正式)
  • 例)We are going on a camping trip this summer.

    ‘Go on a camping trip’ は、「キャンプ旅行に行く」というまとまったレジャー活動全体を指し、やや丁寧で公式な響きがあります。

    ビジネス文書や公式なアナウンス、または会話で旅行の予定を少し丁寧に話す際などに適しています。

まとめ

英語の「Camp」は集団活動の総称です。日本人が「キャンプ」というときのニュアンスの英語は「Camping」です。私は、品詞や文の構成要素とパターンについて勉強不足が原因でよくつまずきましたが、英語は間違ったときこそが学びのチャンス。そして、英語の慣習に慣れることも大切です。

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