中学英語が分からなくても英会話はできる|文法ゼロで話せた私が10年後にぶつかった限界

中学英語や英文法がほとんど分からなくても、英会話ができるようになる人は実際にいます。

正直に言います。

私は、英語の名詞・動詞・副詞が何かもよく分からない状態で英会話を始めました。

中学英語の記憶? ほぼゼロです。
品詞の使い分け? 考えたこともありませんでした。
語順?「主語+動詞」の語順だけで、あとは気にしてません。言いたいことを先に言うだけです。

海外留学の経験はありません。
海外に住んだこともありません。

それでも私は、20年以上、英語で外国人と話してきました。
始まりは、仕事ではありません。ごく普通の日常でした。

飲みに行く。
恋愛の話をする。
冗談を言う。
一緒に旅をする。

勉強嫌いな私ですが、楽しい環境づくりから始めることで、いつの間にか英語は「使うもの」になっていました。
その後、英語を仕事で使うようになって10年以上。

当時の私は、ずっとこう信じていました。

「英会話って、文法なんて分からなくても全然大丈夫なんだな」

文法を勉強したことは全くありませんでした。しかし、これは「半分は本当」で、「半分は大きな落とし穴」だったのです。

スポンサーリンク

1. 文法が分からなくても、英会話は「成立」する

まず、これから英会話を始めたい方に希望を持ってほしい事実を伝えます。

英会話は、文法が壊滅的でもできます。これは綺麗ごとでも嘘でもなく、体当たりで挑んだ私の経験からの結論です。

私が英語を話し始めた頃のスペックは、ひどいものでした。

  • 主語と動詞がバラバラ(一人称とか三人称とかあやふや)
  • 冠詞(a/the)は常にいい加減で適当
  • 時制はすべて現在形か進行形
  • 前置詞は完全なフィーリング

昔の友人との英語のメールを見ると恥ずかしくなるくらいメチャクチャ。それでも、会話は続くのです。なぜなら英語は「完璧じゃなくても通じる言語」だからです。

相手がこちらの意図を汲み取ってくれれば、単語の羅列でも、勢いと表情と気持ちだけで「通じる楽しさ」を味わうことは可能です。特にフレンドリーな雑談レベルでは、正確さより「伝えようとする熱量」が勝ちます。この「通じる体験」があったからこそ、私は英語への恐怖心を克服できました。

2. 英会話が上達しないまま10年経って気づいた違和感

しかし、英語を話し始めて数年が経ち、恐怖心が自信に変わった頃、妙な停滞感を感じ始めました。

  • 何年話しても、自分の表現の幅が増えない
  • いつも決まった10パターンくらいの言い回しで回している
  • ネイティブ同士の深い議論になると、一気に置いていかれる
  • 自分の話す英語が、まるで子供のようで幼く感じる

「話せているのに、一歩も上達していない」

この感覚が、何年経っても消えませんでした。むしろ話せるようになればなるほど、自分の「底の浅さ」に絶望するようになったのです。

でも、そんな自分に見て見ぬふりをしていました。「話せてるしいっか」と。

3. 決定打になった「foodie」と「gourmet」の失敗

その違和感が確信に変わったのは、外資系のメディアで働いていたときでした。
広告案件の仕事でレストランの英語コピーを扱ったときのできごとです。

クライアントが「高級感を出したいから」と提示した案は、Gourmet(グルメ)という表現。

私は「グルメ= Foodie 」と、知識として知っていましたが、なぜそうすべきか説明できず、クライアントを説得することができませんでした。

なぜなら、「その単語の品詞」を理解していなかったからです。

後でネイティブの同僚に教えてもらい、「なるほど!」と思うと同時に、自分の文法への無知さに愕然としました。英語を話していて、しかも仕事で使ってるにもかかわらず。

foodieの品詞について知りたい方は、こちらの記事をお読みください。

英語が「上達しない理由」は品詞にあった

実は foodie は、それ自体が「食べることが好きな人」という意味を持つ「名詞」です。

  • Gourmet: 主に「物の品質」を表す言葉(形容詞)。人で使うと古風で堅苦しい。
  • Foodie: 「人」を指す言葉(名詞)。SNS時代の今、最も使われる最強の表現。

私は10年以上英語を話していたのに、単語を「丸暗記」していただけで、「言葉の持つ本当の役割」を完全におざなりにしてきました。

  • それが名詞なのか形容詞なのか
  • なぜ冠詞の “a” が必要なのか
  • 「状態」を言いたいのか「属性」を言いたいのか

こうした英語の「骨組み」をすべて感覚だけでごまかしてきた結果、英語は通じるけれど、プロとして説明できない。

話せるけれど、社会人の英語力として上達していない。上達が止まっていた理由は、まさにこの「ルールの本質を無視した感覚英語」にありました。

4. 文法を知らなくても話せるが、知らないと「上達」はしない

この事実に気づいたとき、私は愕然としました。英語を話してきた時間は無駄ではありませんでしたが、私はずっと「同じレベルのミス」を10年間リピートしていただけだったのです。

ここで得た教訓はシンプルで、かつ残酷な現実でした。

文法を知らなくても英会話は「成り立つ」けど、文法を知らないと英会話は一生「上達」しない。

感覚だけで突き進む英会話には、必ず「限界点」が来ます。その限界を超えるための唯一のポイントが、実は私たちが中学で習った「品詞」や「文法」というルールだったのです。

5. それでも言いたい。英会話は文法ゼロから始めていい

ここで誤解してほしくないのは、私は今でも「英会話は文法が分からなくても今すぐ始めるべきだ」と考えていることです。文法が完璧になるまで待つのは、一番の遠回りです。

私が10年以上、英語を楽しめたのは、間違いなく「とりあえず体当たりで環境に飛び込んだ」からです。
初心者にはまずこれが必要です。そして本当に大切なのは、この「切り替え」のタイミングです。

  • レベル1: 文法を無視して、とにかく「体当たり」で通じる喜びを知る
  • レベル2: 伸び悩んだ瞬間に、一度立ち止まって「ルール」を学び直す

私の場合、レベル2に気づくまで10年以上かかりました。でも、今ならはっきり分かります。教科書を「暗記し直す」のではなく、「話しながら、今使った単語の役割を理解していく」ことこそが、社会人にとっての英語学習の最短ルートだったのだと。

6. 結論:感覚英語を卒業する「最後の選択肢」

英会話は、中学英語を忘れていても始められます。これは私の実体験であり、事実です。

でも、もしあなたが以下のような感覚を持っているなら、それは次の段階に進むべきサインです。

  • 同じような英語を何年も話している
  • いつまで経ってもネイティブの表現がしっくりこない
  • 自分の英語を一度きちんと「大人レベル」に整えたい

「話せる英語」を「上達し続ける英語」に変えるためには、文法を勉強することでもなければ、単なるフレーズの暗記でもなく、「間違えながら話し、その場で感覚を修正してもらう経験」が必要です。

私が遠回りの末に辿り着いた、座学に戻ることなく「会話の質」を劇的に変えるための答えを、こちらにまとめています。

もしあなたが、「もう一度文法の勉強に戻るしかないのか?」と感じているなら、私もまったく同じ場所で悩みました。

👉 英語が話せるのに伸び悩む理由|独学では越えられなかった壁の正体

最後に

文法が壊滅的でも、英会話はできます。これは私の人生が証明しています。でも、ルールを知ることでしか見えない「景色」があるのもまた事実です。あなたが今、その「気づき」の直前にいるなら。この記事が、あなたの英語が再び伸び始めるきっかけになれば嬉しいです。